R18恋愛官能小説 青山倉庫

69H

18. ブレス(トッカータ)


 麗羅お姉ちゃんは小学校までは都内に住んでいて、中学に上がるときに横浜のこの別荘に移ってきた。
 従姉妹のアタシは年が二つ下で、お姉ちゃんとは仲良しだったから、小さい頃からよく遊んでもらっていて、横浜に引っ越してきたときは嬉しくて、毎週末遊びに来ていた。アタシは別荘の鍵を持っていて、お手伝いの清子さんに開けて貰わなくても勝手に入れる。
 だけどその日、清子さんは休みで、麗羅お姉ちゃんもいなかった。
 アタシはしばらくリビングでテレビを見ていたけど、退屈してきて、二階のお姉ちゃんの部屋に行く。お姉ちゃんが戻ってきたら脅かそうとおもって、クローゼットの中に入る。扉を少しだけ開けたままにする。クローゼットは麗羅お姉ちゃんの服でいっぱいで、お姉ちゃんの匂いがする。アタシはストライプのクッションに横たわって、お姉ちゃんが戻ってくるのを待つ。朝早く起きたから眠くなってくる。遠くで男の子の声が聞こえる。優くんの声が聞こえる。だけどアタシは目が開かなくて、いつの間にか眠ってしまう。

 麗羅お姉ちゃんはアヤちゃんというクラスメートと、そのアヤちゃんのお兄さんの優くんと三人でよく遊んでいた。週末だけ遊びに来るアタシは、優くんにもアヤちゃんにも大事にされて、一緒にゲームしたり、近所のファミレスに行ったり、いつもたくさん遊んで貰っている。アタシは優くんのやさしい声が好きで、優くんの声が聞きたくてときどき電話することがある。悲しいことや辛いこと、腹が立つことがあっても、優くんの声を聞くだけで癒されるし、優くんはアタシのどんなつまらない話でも聞いてくれる。
 目が覚めたとき、あのやさしい声と、麗羅お姉ちゃんの声が、クローゼットの扉のすぐ向こう側から聞こえてくる。
「はぁっ、はぁっ、麗羅…、背中丸めないで」
「こ、こう? あっ…あっうっあっあっあっひっ」
「そ、そっ、あっあっはっ…きもちいぃぃ」
 いつもと違う声。甘い声。ベッドの軋む音。ドキドキしてからだが動かない。アヤちゃんの声も聞こえてくる。
「お兄ちゃん、今日はずっとする?」
「ぼく、夜は…塾だよ」
「お兄ちゃん今から勉強して、受験に間に合うの? 勅使河原だよ」
「だから、頑張って…るの、あっあっあっ」
「頑張ってるのは下半身じゃない」
 アヤちゃんと麗羅お姉ちゃんの笑い声。でもすぐに悩ましい声に変わる。クローゼットの扉の隙間から、麗羅お姉ちゃんが見える。両手をベッドに突いて、あんあん、声を上げながら、前後に揺れる。アタシが隙間に顔を近づけると、ベッドの上が見渡せる。四つん這いの麗羅お姉ちゃんはお尻を突き出して、脇にアヤちゃんを抱いた優くんが腰を振って、麗羅お姉ちゃんを突く。三人ともハダカで、汗びっしょり。優くんがお姉ちゃんを突くたびに、ちゃぷちゃぷ、濡れた音がする。甘い声を上げる。クッションを掴んだ麗羅お姉ちゃんの手首に、アタシとおそろいのブレスレットが光っている。アタシの誕生日にお姉ちゃんが買ってくれたシルバーストーンのブレスレット。
「ゆっうっくぅん、あっ、あたし…」
「なぁに…?」
「仰向けが、いい…」
 麗羅お姉ちゃんが訴えて、優くんはお姉ちゃんのからだを転がす。優くんのアソコは太くて、長くて、上を向いて濡れている。それをアヤちゃんがお口で咥える。アヤちゃんの頭が上下する。濡れた音がする。仰向けになったお姉ちゃんに優くんが覆い被さる。太くて長い優くんのおちんちんが、麗羅お姉ちゃんのアソコに押しつけられて、つるりと根元まで沈んでしまう。そして優くんはお姉ちゃんを虐めるみたいに上下に運動する。優くんの太くて長いおちんちんがお姉ちゃんのアソコを出入りする。お姉ちゃんの両脚がゆさゆさ揺れる。
「あっあっあっ、おっ、おくに…、あーっきもちいぃ」
 五年生になったばかりの奥手なアタシにも、麗羅お姉ちゃんたちがセックスしていることくらい分かる。でも、想像とは全然違う。アタシは恋人同士が二人で暗い部屋の中で愛し合う、もっとゆっくりしたものだとおもっていた。優くんたちは三人だし、恋人同士には見えないし、少なくとも優くんとアヤちゃんは兄妹だし、部屋は明るいし、みんな楽しそうだし、きもちよさそうだし、それに激しく動いて、汗びっしょりで、スポーツをしているみたい。そして、優くんはますます麗羅お姉ちゃんを激しく苛めて、二人とも声を上げる。
 いく、いく、いくいくっ、いっちゃう。
 優くんとお姉ちゃんはしばらく硬直して、ぶくぶく泡を吹く音が聞こえて、お姉ちゃんのお腹を白く濁った体液が流れる。優くんはお姉ちゃんのアソコからおちんちんを引っこ抜いて、今度はうつぶせのアヤちゃんに入れる。アヤちゃんのからだを起こして、ベッド脇に腰掛ける。上下に揺さぶる。手の届く距離で、優くんの太くて長いおちんちんが、アヤちゃんの小さなアソコに、ちゅるちゅる音を立てながら出入りするのを眺める。ぐったりした麗羅お姉ちゃんが、優くんの背中に手を滑らせる。
「あたしもそんなふうにしたい」
「鏡に映したいの?」と優くん。クローゼットの扉には姿見がかかっている。
「うん、どうなってるか、みたことないもん」
「彩奈のは今見れるよ」
「自分のがみたい…、あはは」
「麗羅ちゃん、エロい」
「エロくないもん、みたいだけだもん」
 麗羅お姉ちゃんがエアコンの電源を入れる。煮えそうだったクローゼットにも涼しい風がながれる。だけどアタシは動けない。アタシがいないとき、三人はこういう遊びをしているんだとおもうと、何故か仲間はずれにされた気分で、友達の少ないアタシは心細くなる。
 優くんはアヤちゃんと麗羅お姉ちゃんを交代で抱く。ときどき二人一緒に抱く。優くんはアソコとお口で二人を愛撫する。アヤちゃんも麗羅お姉ちゃんもお口で優くんのアソコを愛撫する。お昼になると、三人ともレンジで温めたピザを食べながらセックスを続ける。優くんのアソコからときどき白い体液が噴き出すと、アヤちゃんも麗羅お姉ちゃんも優くんのおちんちんを奪い合うように愛撫する。そしてそれは日が暮れるまで休み無く続く。

 夕方、三人が去った後しばらくして、アタシはクローゼットを出る。
 ずっと同じ体勢で寝転がっていたからあちこちが痛くて、伸びをする。麗羅お姉ちゃんのベッドのシーツは湿っていて、大量の体液はまだ乾いていない。恐る恐る指先で触れる。まだ暖かくて、独特な匂いがする。
 アタシは麗羅お姉ちゃんが帰ってくる前に部屋を出る。別荘を出る。鍵を閉める。自転車に乗って急いで帰宅する。夏休みは遅く帰宅する度にお母さんに怒られていたから不安だったけど、その日は運良くお母さんの帰りが遅くて、アタシは庭から居間に入って、廊下の電話を取る。優くんに電話する。
「もしもし、志保ちゃん?」
「こんばんは」
「今日はどうしたの? 麗羅ちゃん家に来なかったじゃん」
「お友達と遊んでたの」
「そっか」
「ねぇ、優くん。お願いがあるんだけど」
「なに?」
「クラスメートのね、亮子ちゃんって子が来週バレエの発表会でさ、アタシ誘われてるんだけど、一人じゃつまんないから一緒についてきて欲しいの」
「いいよ。麗羅ちゃんと彩奈も連れて行くよ」
「ううん、優くんだけ。チケットが二枚しかないから」
「そっか、わかった」
 アタシは受話器を置く。部屋に戻る。約束は来週なのに、アタシは着ていく服を選ぶ。お気に入りの下着を選ぶ。黒いワンピースを着る。麗羅お姉ちゃんに貰ったブレスレットをつける。姿見の前に立つ。少しだけ大人びてみえることに安心する。
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