R18恋愛官能小説 青山倉庫

ガマガエルと鶴の群れ

第21話「スクールカースト」

 紅葉が盛る晩秋の休日。
 ぼくは撮影にもいかずに部屋で未來を突き上げながら、史乃と美衣を両脇に抱いて乳首を舌でぐりぐり愛撫される刺激に切ない声を漏らす。
 内山史乃は、去年やっていた家庭教師のアルバイトで急遽女性指導員の欠員が出たときに一度だけスポットで入った子です。当時はまだ小学四年生。家庭教師のアルバイトで女の子を担当することは基本的にはありませんが、慢性的に人手不足なため、欠員が出たり急に休みになったときに、臨時で空いているぼくが回されることがありました。一度きりのチャンスですが、そこでメアドなんかの連絡先を交換するのは危険ですから、家が近い彼女にぼくがどこに住んでいるかを口頭で教えたのです。遊びにおいでと。
 随分経ってから、史乃はお友達の水野美衣と一緒にマンションを訪れて、勉強を教えて欲しい、といいました。ぼくは史乃と美衣に問題を出し合わせて、答えられないと一枚ずつ服を脱がすゲームをやって、先に全裸になった美衣をベッドに寝かせて、史乃に電マを使わせて悪戯させたのです。そんな遊びを何度か繰り返して、すっかり心を開いた二人とつながるのにはそれほど苦労はしませんでした。なぜなら、二人とも上野未來の年下のお友達でしたから。
「未來ちゃん、イクよ、イっ、出るっ、ぐうっ」
 精液が狭い膣内で逆流し、未來の股間からぶじゅりと泡を伴って溢れだす。弾力性に乏しい子供の膣は精液が溢れやすい。お腹の上を流れる精液を、史乃と美衣はじゅるじゅる啜る。ほんの二ヶ月あまりで二人ともなんでもしてくれるように育ちました。
「次あたし?」と史乃。
「史乃ちゃんじゃんけんだよ」と美衣。
 二人がじゃんけんする。美衣が勝つ。未來がゆっくり腰を浮かして、おちんちんを抜き取る。精液がドボっと流れ落ちる。三人が交代でおちんちんを啜る。そうしている間も史乃と美衣はぼくの乳首を指先で弄ぶ。
 未來の友達だったジュニアモデルの真緒と彩愛は土日の撮影が忙しくてあまり来なくなり、未來はモデル活動を辞めてしまった。数少ない休みの日に早朝から撮影のためにスタジオへ出て行くのが辛くなったといいます。その代わりに頻繁にぼくの部屋へ遊びに来るようになりました。
 美衣がぼくを跨ぐ。未來と史乃がおちんちんを支えて、幼い割れ目をみちみちみちっと掻き分けながら滑り込む。ぼくの巨根は半分くらいしかおさまらないけれど、これから成長するにつれて膣が深くなる。
「はあーん、きもちいい…。瑠偉くんのニクボー、かったぁい」
 美衣が言う。ぼくはケラケラ嗤う。
「肉棒とかどこで覚えたの?」
「おねえの持ってる雑誌に載ってた」
「美衣はお姉ちゃんいるの?」
「いるよ、中三と高二」
「お姉ちゃんも可愛いの?」
「うーん、上のお姉ちゃんはお父さん似、下のお姉ちゃんは可愛いけどビッチだよ」
「ビッチなの?」
「うん、同じ彼氏と三ヶ月持ったことがないもん」
 ぼくは美衣を突き始める。おちんちんが長くても、まだ膣が浅いうちは小刻みにしないとすぐすっぽ抜けてしまう。今度は史乃と未來を両脇に抱えて、快楽を貪る。複数の子を相手にするのが普通になってしまうと、一対一のセックスは刺激が足りない。女の子三人分の気遣いが必要だから忙しいのだけど、慣れればどうということもありません。
 中学時代に小学生とセックスするのは妥協に過ぎなかったのですが、高校生になるとそれは妊娠のリスクを避けられる遊びになって、いまは悖徳感のある行為に昇華しました。遊ぶ約束をすっぽかされたり、生意気なことを言われたり、馬鹿にされたり、理由もなく急に嫌われたり、セックスの最中に女の子どうしで喧嘩したり、そういう子供っぽいトラブルさえ我慢すれば、小学生はいちばんカジュアルなセックスの相手です。子供と言っても女の子だから、恋愛が絡んで重い関係になってしまうこともあるけど、中高生やましてや大学生に比べれば大層なものではありません。

 みったん:斉藤、決定的なものみつけた
 斉藤:何?
 みったん:沖田、アニサーに入ってる
 斉藤:アニメサークル?
 斉藤:非公式じゃない?
 みったん:いや、今年から公式サークルになったのよ
 愛ちゃん:重複参加ってだめですよね
 愛ちゃん:莉奈も
 愛ちゃん:智蘭入るために飲みサー退会してますから
 斉藤:だめってことはないけど
 斉藤:基本、重複活動が発覚したら
 斉藤:ウチみたいなマジサークルは退会させるよ
 莉奈:本人が退会の意思を示さないと
 莉奈:公式の写真とか消せなくないですか?
 斉藤:そうそれ
 斉藤:そこが一番の悩みどころなのよ
 斉藤:会の規則とかウチ無いし
 カオリン:それ瑠偉くんと相談したんですが
 カオリン:公式別に立てちゃって
 カオリン:そっちにデータ映しちゃえばいいって
 カオリン:データの移行をメンバーが各自行うって建前ならいいんじゃないですか
 カオリン:沖田くん、チャットにも来なくなったし
 斉藤:チャットに顔出したら、辞めてくれって言えるんだけどな
 斉藤:あいつ学校にもまともに来てないでしょ
 みったん:wwww
 みったん:またみつけちゃった
 みったん:http://blog.livedoor.jp/*****/archives/*********.html
 みったん:「某観光地に行ってきたから写真うpする」
 みったん:まとめだよ
 斉藤:うおー
 愛ちゃん:これこないだの撮影旅行の写真じゃん!
 斉藤:あいつないがしろにするのもたいがいにしろよ
 愛ちゃん:これはないでしょ
 愛ちゃん:いやいやマジありえない!
 莉奈:あたし紫蘭の写真部だったんですけど
 莉奈:部の活動で撮った写真を無断で外部公開すると
 莉奈:強制退部させられてましたよ
 カオリン:神経疑うよね
 カオリン:てか、満井さんどうやってみつけてくるの?
 みったん:あいつのFBとツイッターと諸々のSNSをみてるだけだよ
 みったん:最近のツイートとかヤバイよ
 みったん:写真初心者っぽい人に
 みったん:写真の心得とか語っちゃってんの
 みったん:一番語っちゃイケナイ奴がwww
 莉奈:あの人写真全く才能ないですもんね
 莉奈:センスがオジサンだし
 莉奈:そのくせなんか語ってるし
 莉奈:まったく学ばないし
 みったん:莉奈ちゃん言いたい放題www
 斉藤:フォロワー一覧みるとヤバイよね
 斉藤:萌系アイコンが超並んでる
 莉奈:生理的に無理なんです、ああいう人
 カオリン:うわあ
 みったん:俺が好きなSFアニメについてちょっと喋ったら
 みったん:あいつ俺のことアニオタ呼ばわりしやがったぜ
 みったん:こいつの方がヤバイだろ
 斉藤:ラノベの原作から読んでるタイプだな
 斉藤:どうりでページの文章が痛いわけだわ
 愛ちゃん:大学生の文章じゃないですよね
 愛ちゃん:なんかすっごい幼稚
 みったん:邂逅とか使っちゃう子だもんな
 みったん:出会うでいいじゃん!
 斉藤:wwww
 斉藤:覚え立ての単語を使ってみたい中学生みたいだよな
 斉藤:カオリンが解決策出してくれたけど
 斉藤:とりあえず本人にメールで連絡取って
 斉藤:辞めるなら辞めるって意志表示するように詰め寄るよ
 カオリン:迷惑ばっかかけてますねあのひと

 ぼくが美衣の胎内に射精している頃、チャットではそんな風に沖田の解雇話が展開していました。そのとき、ぼくのスマホが振動する。チャットにはログインしてるから、サークルメンバーからじゃない。
 また三人がおちんちんをじゅるじゅる啜っている最中に、ちょっとごめんねと言ってスマホを手に取る。メールを確認する。沖田からです。
『お久しぶりです。瑠偉にはまだ話してなかったけど、社会人写真サークルを作って、収益の出る活動をする予定なんだけど、もし余裕があったら参加を検討して欲しい。多分ギャラが出せるよ』
 こうやって企画を立てるときだけあれこれ夢を語るくせに、何一つ実現できない人間についていくわけがありません。カオリンの動画を見せてから一言も会話してないのに、いい加減空気読んで欲しい。ぼくは「サークルで手一杯だから無理」と一言返信した。スマホをヘッドボードに戻す。
「誰から?」と未來。
「沖田から。ぼくはもうあの気持ち悪い人とつきあわない」
 未來はふうんと呟いて、史乃がぼくを跨ぐ。ぼくは身体を起こして、史乃を仰向けにします。正常位で挿入する。華奢な身体が壊れないように、優しく突きほぐす。未來と美衣を両脇に抱く。乳首を愛撫させ、背中から腕を回して二人の乳首を弄る。腰だけを巧みにスイングさせる。喘ぐ史乃にちんぽを連呼させる。
「瑠偉の写真部からあのキモい人がいなくなるの?」と未来が聞く。
「元々、混じり合えないタイプの人だったからね。彼もこれ以上無理してキョロ充にはなれないだろうし」
 高校くらいから明確な生徒の層があることに気づいていたけれど、ぼくの高校はまだそこそこルーズな方で、沖田のようなガマガエルが渡り鳥の群れに紛れて鶴のふりをしても許されていた。コミュ力自慢を自称する沖田は決してB層ですらなく、幼稚なライトノベルのダサい主人公みたいに異世界で一発逆転することも決して叶わず、現実的な選択肢として沖田はぼくにぶら下がることを考えついたのだろうけれど、そういう最下層の生き物が性根まで腐っていると認識してなかったぼくはただ膨大に被害を被っただけでした。カエルが鶴になれないように、三軍は一軍になれない。そしてそれは死ぬまで変わらないし逆転できない。年を取って大金持ちになっても、金の力は青春を買い戻せない。

 沖田はその後連絡がとれず、サークル側で除名処分にした。
 クリスマスに一人で過ごした沖田がカメラを持ってうろついていたという情報がホルモン部からもたらされ、単位を落としまくってる彼が休学したことを知った。
『あと三ヶ月あるからチャンスがあるかもしれない』
 というツイートがホルモンの増刊に載せられ、カメラを持った沖田の写真が表紙になった。そのクリスマスの徘徊で都内の公園を通過した際に盗撮の疑いで通報され、ぼくたちが心配していたとおり事案が発生したことで、ホルモン部が取材にきたことを覚えている。彼は悪い意味で大学一の有名人になったのです。
 それが沖田に関するぼくが知っているすべて。
 大学を辞めてからのことはしらないし、興味もないけれど、今でもふと思い出すとき、なぜか古い出来事として懐かしむことができず、時間が経てば経つほど熟成され、当時は気づかなかった様々な彼の作為をいまになって気づかされ、新たな不愉快がヘドロのように舞い上がる。それほど特殊なパーソナリティを持った人物も珍しいのですが、このことをきっかけにぼくは安易に絡んでくるカースト最下層の生徒を警戒したし、サークルにそういう人は推薦しなかった。

 新年を迎えて二日目。
 ぼくはカオリンと一緒に神社を訪れる。本殿に参拝して、お守りを買ったあと、ぼくたちは通りすがりのオジサンにカメラを渡してシャッターを切って貰う。ぼくたちはまだ曖昧な関係のままだけれど、二人きりで出かけることが増えた。普通のカップルみたいにデートして、お買い物して、ご飯を食べて、写真を撮りあって、いろいろなことを話して、夜は何回も何回も求め合って、それでもぼくたちの関係はそれ以上進展しない。カオリンはぼくがいろいろな子と未だに乱交してることを薄々感づいているし、それについて露骨に嫉妬したり嫌悪を示したりしない。いまのこの曖昧なバランスが保たれていることに慣れてしまうと、お互い一歩が踏み出せない。
 錦鯉がいる池の畔を歩きながら、カオリンが聞く。
「瑠偉くんって、普通の恋愛したことある?」
 ぼくは橋の上で立ち止まる。
「どうして?」
「なんか、あたしが我が侭言っても、絶対怒ったり投げやりになったりしないよね」
「うん」
「テニサーのヤリメンと全然違うよね」
「ぼくはヤリメンじゃないもん」
「あはは、うっそお。めっちゃヤってるよお、エッチのときパないもん」
「エッチは…ね」
「そういんじゃなくて、瑠偉は結構恋で辛い想いをしたこと多いのかなって」
「多くはないけど、思い出したくないくらいキツイのはあるよ」
「やっぱりね、あたしも高校の頃は超辛かった。すごい好きなのに、相手に奥さんがいたから。だから、もうあんなになりふり構わず人を好きになるのはしばらくないかも。瑠偉くんと居るとそこらへん楽だし…」
「そうだね、ぼくもそう」
 普段の他愛ない会話となにかが違う。いつものゆっくりしたしゃべり方なのに、焦燥、逃げ出したくなるような帳が降りてくる。
 前を向いていたカオリンが急に振り返る。
「やっぱり遠回しには言えない…」
「なに?」
「あたし産むから」
「え?」
「瑠偉の子供」
「えっ?」
「ごめんね、黙ってた。でも瑠偉には迷惑かけないからね」
 そう言って橋を渡りきって、朱い野点傘の下でおまんじゅうを売っている露天に走る。ぼくは追いかける。足がもつれそう。頭が真っ白。
「カオリン…、子供って」
「おまんじゅう買っていい?」
「いいけど、子…」
 カオリンがぼくの口を手で覆う。その話はもう終わり、おまんじゅう買って、と言う。
 ぼくはふかしたお饅頭を二つ買って、朱い緋毛繊の敷かれた縁台にカオリンと並んで座る。着物を着た親御連れが歩いていくのを眺めながら、倦怠と、重圧と、仄かな期待が澱のように降り積もってゆくのを感じながら、自然と菅本かおりの冷たくなった手を握る。
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