R18恋愛官能小説 青山倉庫

ガマガエルと鶴の群れ

第14話「心霊動画」

 夏休み。
 もともと部室のないぼくたち『智蘭』のメンバーにとって、夏休みというのはさして意味を持たない。いつものようにチャットに集まって、だらだらと不毛に会話し、各々が撮影した写真を掲載する。
 休みに入る前から沖田の活動が減少し、ここ数週間はチャットにもほとんど現れない。だから、ぼくたちが心霊写真の特集を作るために撮影旅行を計画していることを、出発日の今日までまだ沖田はしらないのです。

 瑠偉:満井さん、ダッチワイフ持ってますか?
 みったん:てめえwwwww
 瑠偉:持ってないんですか?
 みったん:さも
 みったん:持ってるのが当たり前のような言い方するなよwww
 みったん:すいません持ってます
 瑠偉:それ使いましょうよ
 瑠偉:心霊役
 みったん:空気嫁だよ
 みったん:つきあい長いんだよ
 斉藤:いずれにせよ、霊は捏造しないといけないな
 斉藤:瑠偉くん、知り合いにやってくれそうな子いない?
 瑠偉:紫蘭高校の写真部に
 瑠偉:友達がいるので
 瑠偉:いまお願いしてます
 瑠偉:撮影旅行ということで許可貰うみたいですね
 斉藤:いいね、手回しが
 『沖田』がログインしました
 沖田:ざーす
 斉藤:おう
 みったん:おつかれ
 瑠偉:お疲れ様
 沖田:朝昼晩のバイト掛け持ちが
 沖田:こたえます
 沖田:いま起きたし、これから出かけるし
 斉藤:忙しいの?
 沖田:壊れそうです
 沖田:家は裁判でモメてるし
 沖田:俺の居場所ないし
 沖田:彼女は浮気してるっぽいし
 斉藤:それは大変だな
 瑠偉:満井さん、三脚もってます?
 みったん:シルクの奴なら
 瑠偉:ぼく持っていかなくていいですか?
 みったん:臨場感出すために
 みったん:手持ちで撮ろうぜ
 沖田:バイト行ってきます
 沖田:ではまた
 『沖田』がログアウトしました。
 みったん:忙しそうだな
 斉藤:だね
 『カオリン』がログインしました。
 瑠偉:おかえり
 斉藤:カオリンwww
 みったん:沖田避けてんの?
 斉藤:沖田嫌いなの?
 斉藤:かぶった
 カオリン:お昼ですよ
 カオリン:レジャーシート買ってきましたよ
 カオリン:沖田くんは連絡つきました?
 斉藤:いまチャットに入ったけど
 斉藤:バイトで忙しいらしい
 カオリン:そうなんですね
 カオリン:じゃあ撮影は不参加?
 みったん:不参加
 みったん:というか参加させない
 みったん:あいつバイト掛け持ちとか言ってるけど
 みったん:ほぼ毎日パチンコだかパチスロだか
 みったん:打ちにいってるよ
 斉藤:朝鮮銀玉賭博か
 みったん:いらないでしょ
 斉藤:すげえな、エスパー?
 斉藤:監視してるの?
 みったん:いや
 みったん:ツイッターみてるだけ
 斉藤:あー、例の別垢
 みったん:今日は精力剤を探してるみたいです
 斉藤:精力剤w
 みったん:やっぱあのブスとヤるには
 みったん:ドーピング必須なのかな
 斉藤:いま見た
 斉藤:初心者相手にカメラの蘊蓄披露してるな
 みったん:でしょ
 みったん:ネトゲで高レベルキャラのくせに
 みったん:初心者の街に入り浸るタイプ
 瑠偉:準備できたので
 瑠偉:そろそろ出ます

 ぼくは荷物をまとめて部屋を出る。わざわざ実家に戻って借りてきたお母さんのヴィッツに荷物を積み込む。本当はお父さんのレクサスを借りたかったけれど、今日は使うからと誤魔化されてしまった。ヴィッツは乗りやすいけど長距離の運転は疲れる。お父さんは一度も車を貸してくれない。
 車を出して、駅前へ。そこで紫蘭高校写真部のルリとナミを拾う。ぼくは現地の廃院まで直行する。まだ夕方だけど、着くころには陽も落ちる。
 今回の企画はあざとくて、智蘭メンバーのカオリンと斉藤さんが二人で廃病院を訪れ、現地からリアルタイムで写真や動画を更新するという体でシナリオが描かれています。ぼくと満井さんは裏方に徹し、機材の手配と更新作業を行います。ルリとナミには白いワンピースを着て貰って、心霊役をやってもらいます。
「学校、大丈夫だった?」とぼくが聞く。
「うん、他の部員は参加してないから、うちらだけだよ」とルリが答える。
 ぼくとルリとナミは、撮影が終わったら紫蘭高校の校舎に戻って一泊する予定です。
「廃病院って危なくない?」とナミが心配する。
「大丈夫だよ。もともと隔離病棟で山の中にあるから、林道が多くて悪戯目的のヤツは来ないんだ。それに、廃院があるってことが知られてないから、他に人も来てないと思うし」
「マジ幽霊とかでないよね?」
「それはどうかな。違法診療で患者虐待してた病院の別棟だから、虐待で死んだ患者さんとかいるかもしれないね」
「やーん、やだこわいー」
「大丈夫だって。ぼくも斉藤さんも幽霊とか信じてないし。でなきゃ心霊写真なんて撮れないよ」
 国道をひた走り、道の駅でトイレ休憩。陽が落ちてお店も閉まっているけれど、ぼくは事前に食料を買い込んでいる。国道を急ぐ。あまり遅くなると走り屋が現れるから危ない。街に入って駅前を通り、ダム方面を抜けて、いくつものトンネルを抜けると街灯もないような山道に入り、道路は穴だらけで車が揺れ、ルリとナミが不安そう。
「これ、あってるの?」とナミ。
「さっき有料道路を避けたでしょ。あの辺りから山で、目的地はもうすぐだよ」
「ときどきGPSがズレるけど…」
「何回か行ったことあるけど、周りが崖だから、衛星拾えないんだよね。あ、トイレ行く?」
「ううん、大丈夫」
「最後のトイレ休憩だよ。すごい恐いところだけど…」
「恐いところなら余計いい」
 ぼくは休憩所を通過し、ある寒村への道を迂回して林道へ入る。左側が切り立った斜面ですれ違いのときあまり寄れず、右側は崖でところどころガードレールすら無い酷い道。だけど、町中で安全運転のぼくは山道では自然と速度が上がる。急なヘアピンカーブを三回曲がり、入り口のわかりにくい駐車スペースの前に満井さんが立っているのをみつける。右折する。斉藤さんのミニバンをみつけて、隣に駐車する。車を降りる。
「初めまして、紫蘭高校写真部の御坂瑠璃です」
「吾妻奈美です」
 ルリとナミが自己紹介する。斉藤さんが、満井さんとカオリンを紹介してくれるけど、二人とも公式サイトをみてるからよくしっている。
 病院への道にはチェーンがかけられ、関係者以外立ち入り禁止の看板が立てられているけど、ぼくたちはチェーンを乗り越えてその道をのぼる。ほとんど整備されていない道は雑草に覆われかけて、歩きにくい。ルリたちの足元を懐中電灯で照らすのに夢中で、斉藤さんに「ついたよ」と言われて初めてライトを前方に向ける。
 サイレントヒルみたい、とルリが呟く。
 外壁の塗装がボロボロに剥がれてコンクリートが剥き出しになり、病院の入り口は板で封鎖され、窓ガラスが何枚か割れていて、その窓にも錆びた鉄格子が嵌められて、暗闇の中でぼくと斉藤さんが照らしてる先だけが丸くぼんやり明るい。
「えーっ、ちょっと、これは…」とルリが悲鳴をあげる。
「想像よりキツイね」とナミが消え入るように呟く。
 斉藤さんが自分の顔のしたからライトをあてて「では心霊役のルリちゃんとナミちゃん、ルートを案内するよ」と声色を変える。ぼくと満井さんは機材を準備して、斉藤さんは女子三人を連れて探索ルートの下見に行く。事前にどこを通過してどこを見てなにをするかをルリとナミに把握して貰う。ぼくはルリを、満井さんがナミと同伴して、真っ暗な病院内を移動して、ビデオカメラが映すガラスなどの反射面に映り込むような演出を施します。この撮影は事前に告知していて、リアルタイムでの更新が必要になってきます。この廃院を選んだのは、近くに集落があって、3G回線がつながって、誰もその存在をしらないから。荒廃した建物にありがちなスプレーの落書きなんてひとつもありません。
 ビデオカメラをチェックしていると、満井さんが言う。
「カメラじゃなくて、カオリンのスマホで録る?」
「その方がリアルですかね?」
「写真はちゃんとカメラで撮った方がいいけどさ」
「考えてなかったですけど、カメラってカオリンのデジカメにします? ぼくのフィルムカメラ使います?」
「写真もリアルタイムであげるでしょ?」
「デジカメだと心霊っぽさ出ないですよ」
「じゃあ、斉藤さんにデジカメで撮ってもらって、カオリンにはフィルム使わせて、後日アップロードするか」
 そんな相談をしているとき、廃院の奥から悲鳴がきこえた。
「え、なに?」と満井さん。
「なんかきこえましたね」
 バタバタと足音が殺到する。斉藤さんと女子三人が裏口から駆けてくる。
「ヤバイヤバイヤバイヤバイ」と斉藤さん。
「どうしたんですか?」
「マジでなんかいる。超ヤバイ、ガチだよ、捏造いらないよ」
 そう言って斉藤さんがN4の液晶をみせる。運良く動画を録っていた。
 病院二階の廊下、病室が並んでいて、懐中電灯の先は物が散乱し、雨漏りで異様な模様ができている。突き当たりの階段から、緑色の服を着たちいさな女の子がおりてくるのが見える。なになになに、というルリの声。カオリンの悲鳴。女の子が廊下を猛スピードで接近し、斉藤さんのウオっという声の後、映像がブレる、途切れる。
「こ、これは…」
 満井さんが呟く。ぼくは絶句する。女の子たちは泣いていて、ルリは帰りたいと言う。
「とりあえず、これアップしましょう。撮影は中止になったって、正直に書けばいいですよ」
 ぼくはそう言って、斉藤さんからSDカードを受け取る。パソコンに差して、満井さんのスマホのテザリングを経由してネットに接続し、動画共有サイトにアップロードする。病院をぐるっと一周する予定でしたが、上記トラブルの発生のために撮影中止しました。まだ病院前ですが、これから避難します。智蘭公式アカウントでツイートする。
 ぼくたちは病院を後にして、急いで駐車場へ。斉藤さんはカオリンと満井さんを送っていく。ぼくはルリとナミを家まで送ると伝えます。斉藤さんの車を前にして、ぼくはその後をついていく。行きより帰りの方がすこし楽です。大通りに戻ったとき、斉藤さんのミニバンは有料道路方面へ、ぼくたちは国道方面へ分かれる。
 来た道を戻る。
 ルリとナミはずっと無言だったけれど、街の灯りがみえるとすこし元気を取り戻す。
「あの幽霊、ついてきてないよね?」とナミが呟く。
「やめてよー、あたしまだ震えがとまらないんだけど」とルリ。
「ほんとに幽霊だったの?」とぼくは聞く。
「他になにがある?」とルリがふくれる。
「足があったよ」
「足があっても、あんなとこに女の子なんている?」
「今度、昼間に調べてみるよ。なんかタネがありそう」
「あるかなあ」
「あるよ、きっと」
「どうして?」
「幽霊なんていないから」
 国道を外れて、ぼくは紫蘭高校へ向かう。校門の前を通過して、ファミレスの駐車場に車を駐める。学校の近くにはコインパーキングが無い。そこから学校まで五十メートル歩き、校門の脇を通過して、校舎へ。写真部の部室は二階の隅にあって、とても広くて、機材も充実している。
 ぼくたちは荷物を下ろして、電気ポットでお湯を沸かして、遅い夕食にする。

 つっちゃつっちゃつっちゃ。
 静かな教室に性器の音が響く。ぼくは黒板の前にルリを立たせて、立ちバックで結合する。ナミはモップで床に散った精液を拭く。電気を付けて、三脚を立てて動画を録りながら、二人を交互に犯す。ルリはチョークで黒板にエロい絵を描く。三人とも全裸。
「やばい、ちょー興奮する」とルリ。
「教室ってシチュ、ヤバイよね」とナミが言う。
「あっ、やっ、あん、まっ、またイク、あーっ」
 ルリの子宮頸がハッキリと痙攣し、ぼくはおちんちんでその震えをおさえるように突き上げ、乳首を摘んで百秒数える。力尽きたルリが膝を折り、おちんちんがちゅるりと抜ける。ナミが跪いて、濡れたおちんちんを舐める。ルリも膝をついておちんちんを咥える。
「しゃぶれるようになったの?」
「んむ、はむ…、なんか、ちゃんと洗えば、ちゅる、じゅるるっ」
 二人とも愛液の味を嫌っていたのに、すごく美味しそうに交互にしゃぶる。そういえば今日は二人の割れ目を愛撫したとき、あまり匂いも味もしなかった。処女を喪うと、女の子はだんだん清潔になる。
「ねえ、瑠偉、写真撮って」
 ルリが言って、ぼくのおちんちんをナミと一緒にほっぺたで挟む。教壇に載せたN700を掴んで、二人を撮る。交代で咥えるところも撮る。教えれば教えるほど二人とも愛撫が上手になっていく。その成長をカメラで撮影する。すごく高価なデジタル一眼だったのに、マクロレンズをつけっぱなしでハメ撮り専用機になっている。
 ぼくたちは床にカオリンが買ったレジャーシートを拡げて、その上にハーフケットをかける。三脚のビデオカメラを取り外して手持ちにする。据え置きで撮った動画はあとでみると結構つまらない。ナミを仰向けにしておちんちんを挿入し、両脚を持ち上げてつながっているところを上に向ける。ルリが結合部分に舌を這わせる。写真に撮る。
「用務員さんとか見回りにこないよね?」とぼくが心配する。
「来ないよ、お爺ちゃんだから八時くらいには寝ちゃうの。夏休みなのに当直の先生もいないし」とルリが答える。
「さっきの動画、そろそろコメントついてないかな?」
「みる?」
 ルリは立ち上がって、ノートパソコンを持ってくる。ぼくがナミを突いているすぐ横で動画をチェックし始める。
「結構いっぱいついてるよ」
「叩かれてる?」
「そうでもないかな、否定的なひとはいるけど、やっぱスゴイ恐いもん。チャット入る?」
「うん、入る」
 ぼくはナミからおちんちんを引き抜いて、今度は後ろ向きに挿入する。胡座をかいて、ナミを抱っこして、ナミは蛙跳びみたいに上下にスクワットする。にっちゃにっちゃにっちゃ、卑猥なおと。

 斉藤:8000くらい
 みったん:マジか
 カオリン:瑠偉くんきた
 カオリン:すごいよアクセス数
 斉藤:お疲れ
 みったん:無事着いたか

 ぼくは代わりにルリにチャットを打ち込んで貰う。お疲れ様です、って入力して。

 瑠偉:お疲れ様です
 斉藤:夜からのアクセス数が
 斉藤:8000超えた
 みったん:どうやら
 瑠偉:スゴイですね
 みったん:俺たちが無事帰還してないと思って
 みったん:みてた連中がめぼしい廃院を調べてる
 カオリン:無事ですかって
 カオリン:DM来てるんですけど
 カオリン:答えた方がいいですか?
 斉藤:そろそろいいんじゃない
 みったん:あんまり引っ張ると通報されそう
 『沖田』がログインしました。
 沖田:お疲れ様です
 斉藤:おつかれー
 みったん:おう
 カオリン:お憑かれ様
 みったん:カオリンwwww
 みったん:だめそういうこと言っちゃ!
 沖田:やっとバイト終わりましたよ
 沖田:疲れ果てました
 沖田:今日珍しいですね、こんな時間に
 カオリン:いまお祭り中なの
 カオリン:公式サイトのアクセスがすごいんだよ
 沖田:おー
 沖田:なんかあったんですか?
 斉藤:企画記事やったら
 斉藤:周りが勝手に憶測で暴走しはじめて、アクセス爆発した
 沖田:ほんとだ
 沖田:こんだけ人集まるなら
 沖田:アフィリエイトバナー貼っといたほうがよかったですね
 沖田:部費稼げますよ
 みったん:公式営利目的にしちゃだめだろw
 沖田:だめなんですか?
 斉藤:禁止されてないけど、零細サークルでそういうことやると
 斉藤:永久に部室貰えないかもしんないから
 斉藤:慎重にな
 沖田:ふむ
 沖田:明日も朝早いんで
 沖田:もう寝ます
 沖田:おやすみなさい
 斉藤:おやすみ
 みったん:おつかれ
 カオリン:お疲れ様です
 『沖田』がログアウトしました。
 カオリン:いまDM返しました
 みったん:賑わってくると
 みったん:美味しいところだけもらいにくるなあいつ
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