R18恋愛官能小説 青山倉庫

太陽ノ樹

第7話「姉ノ薫リ」

「逃げるの?」
 下駄箱までお姉ちゃんが追いかけてくる。
「ぼく、帰るよ」
「じゃあ、あたしも一緒に帰る」
「お姉ちゃんは無理しなくていいよ。田渡先生に、ぼく具合悪いから帰りましたって」
「いやよ、一緒に帰る」
 お姉ちゃんはぼくの腕を抱く。お姉ちゃんは背が低いぼくよりもっと背が低い。ぼくをみあげて、眼を真っ赤にする。泣いている。ぼくはなんともないのに、お姉ちゃんは哀しんでいる。
「じゃあ、一緒に帰ろう」
 ぼくたちは靴を履き替えて、一緒に校門を出る。手をつないで歩く。きっとカップルにはみえない。おなじ髪型でおなじ顔をしているのですから、誰が見ても姉弟。綾川邸に着いて、門扉からの長い砂利道を歩き、カードキーでドアを開ける。カードを入り口のカード入れに差し込むと、部屋の電気がつく。ぼくたちは滞在中、一人一枚のカードキーを貰った。ウチの家族は日中みんな出かけてしまう。リビングに鞄を投げる。いつまで豪邸暮らしが続くのだろう。
「莉音、コーヒー飲む?」
「うん」
 お姉ちゃんがお湯を沸かす。ぼくはソファに座って、お父さんのノートパソコンを開く。
 自宅が破壊されて、綾川邸で暮らし始めたときは、壊れたものや失ったものは保証されるのですから、生活になんら欠けることはないと考えていましたが、ほんとうばぼくの持ち物の中には、ちいさい頃にお姉ちゃんと一緒につくった焼き物のペンたてとか、修学旅行で買ってきたガラス細工とか、そこで撮った写真とか、使い込まれた布製のブックカバーとか、想い出が染みついて異様な色合いになっていた顔文字クッションとか、ぼくの短い十二年そこらの人生の欠片がたくさんあって、そこから発せられる瘴気がはたと途絶え、中途半端に散らかった自分の部屋とか雑然とした家の中というのがとても繊細に精密に均衡した空中楼閣であり、二度と復元できないことを、外出中にクリーニングが完了する綾川邸に宿泊することで、じりじりと焼けるように思い知るのです。
 お姉ちゃんがコーヒーを渡してくれる。口をつける。お姉ちゃんが隣に座る。長い靴下を脱ぐ。ブレザーを脱いで向こう側の肘掛けにかける。ネクタイを外して、ブラウスのボタンをふたつ開ける。
「暑いね、エアコンつけよっか?」
「ぼく、平気だよ」
 そう言って、ぼくもネクタイを外す。ブレザーを脱ぐ。ほんとうは暑いけれど、エアコンをつけるためにお姉ちゃんに立ち上がって欲しくない。お姉ちゃんは生脚を密着させて、ぼくの膝に手をのせて、寄り添ったままパソコンの画面を覗き込む。
「莉音、気にしちゃだめだよ」
「なにを?」
「百道先生って、ああいう人なの。生徒は誰も信用してないみたい。だから、真面目に受け答えするだけ、時間の無駄だよ」
「気にしてないよ。百道先生は薄っぺらだもん。だから箱崎みたいな残念な奴連れてくるんだろうし」
「うちの学校、そういう先生が多いみたい。倉掛先生なんか箱崎に心酔してるし。今日、みてて、気持ち悪かった。なぜかわからないけど、口先だけ上手くてさ、あたしあの箱崎って奴、生理的に無理」
「ぼくもやだよあんなの。でも、先生じゃないから、集会以外では会わずに済むね」
「あたし、莉音は長生きするとおもう」
「それは、希望?」
「ううん、勘。てか、莉音なにみてるの?」
 お姉ちゃんがそう言って嗤う。エッチな広告がいっぱいのページ。
「これ広告だよ。このサイトは、オカルトネタがいっぱいなの」
「これ動いてるじゃん。やだー、えろーい、莉音もそーゆーの観るようになったのね」
「ちが…」
 お姉ちゃんがぼくの股間を触る。指先がするすると布の上を滑って、シャツの中に反ったおちんちんの中心をなぞる。ぼくのおちんちんは制服のスラックスにはおさまらないから、シャツの中まではみ出してしまいます。
「やっぱこういうのみると、男の子って興奮するんだ……」
「違うよ」
「だって硬くなってるじゃん」
「それはお姉ちゃんが……」
 上目遣いでぼくをみつめる濃いヘイゼルカラーの瞳にぼくの顔が映るのをみる。
「あたしのせい?」
「お姉ちゃんのせいだよ…」
 逃げだそうとするぼくの腰に腕をまきつけて、お姉ちゃんはぼくを解放しない。脚を絡める。女の子の匂いに包まれて、ぼくは力が入らない。お姉ちゃんはぼくから眼を離さない。お姉ちゃんはそのままぼくを跨いで膝の上にのる。
「ねぇ、胸の傷痕、みせて」
 そういって、お姉ちゃんはぼくのベルトを外す。ホックを外して、ジッパーをおろす。
「お姉ちゃん、そこは胸じゃないよ」
「莉音の身体、みせて。手術の前にみたきり、みてないよ…」
 ぼくは自分でシャツのボタンを外す。グレーのTシャツをめくる。お姉ちゃんがスラックスとボクサーパンツを一緒に膝までおろす。ぼくはTシャツをまくりあげたままの恥ずかしい格好で、硬直して発熱する陰茎と、成長していない身体をじっくり観察されます。ぼくのものでない心臓がすごい勢いで鼓動し、じわりと汗が滲む。ぼくの胸には二カ所に傷があって、右胸の上に人工心肺をつないだ傷、移植のために胸の中心に縦に切り開いた痕があります。お姉ちゃんは指先で右胸の傷に触れ、そっとなぞり、顔を近づけて、胸の中心の傷にキスをします。
「莉音、きもちいいこと、しよっか…」
 囁かれて、ぼくはことばが出てこなくて、頬が熱くなって、そういうことを言われたのは初めてなので、恥ずかしくて、むずむずして、そう発言した当のお姉ちゃんの方が恥ずかしそうに微笑んで眼をそらします。ぼくはお姉ちゃんを引き寄せて、キスをする。それは戯れではなく、潤いに充ちた接触。お姉ちゃんの味と、甘い呼吸音と、つるつる絡み合う舌の先にお互いの温度を与え合って奪い合って、身体の芯がじんわりしびれて溶け出してゆきます。
「はぁ、はぁ、莉音の身体すごい熱いよ……」
「ぼく、子ども体温だから」
 お姉ちゃんはふたたび、ぼくの胸にキスをして、傷に舌を這わせる。
「莉音は動かなくていいからね」
「おねえちゃ…、あっ」
 お姉ちゃんは傷に沿って舌を滑らせて、そのままみぞおちまでたどりつくと、反り返ったおちんちんの先端をぬるりと咥える。舌がくるくる回転しながら、ゆっくりと深く沈み込んで、上下にちゅっかちゅっか音をならして律動します。
「はぁあっ、きもちい…」
 お姉ちゃんに飲み込まれているという事実だけでも胸がいっぱいなのに、お姉ちゃんの喉はめちゃくちゃ柔らかくて、熱くて、それに、髪を掻き上げて、咥えているところを目の前でみせてくれます。お姉ちゃんの薄い顎がめいっぱいにひらかれて、ぼくの規格外の巨根を愛撫する光景。巨根、という男臭い単語は吐き気がするほど嫌いでしたが、いまだけは許せる気がします。自分で嘗められるくらい長い性器のおかげで、お姉ちゃんの愛撫がほんの五センチほどの距離で観察できるのですから。
「んむ、じゅるるっ、はぁ、はぁ、莉音…、すごい硬いね…」
「お姉ちゃんが、きもちよくするから」
「あたしにもして」
 そう言って、お姉ちゃんは制服を着たままショーツを脱ぐ。ぼくはソファに仰向けになって、お姉ちゃんがお尻をむけてまたがって、ふたたびぼくのおちんちんを咥えて、音を鳴らします。ぼくはお姉ちゃんのスカートをまくって、黒いスリップもまくって、つるんとした割れ目を親指でひらきます。妹よりも花弁がおおきくて、もう濡れていて、充血した陰核がわかりやすく剥き出しになっています。ぼくはその花弁全体を唇で覆い、舌先で肉の芽を掻き出し、お姉ちゃんに負けないくらいエッチな音を立てて吸い尽くす。
「あーっ、りお…ンっ、ダメだよ、きたないよ」
「きたなくないよ」
「あたし、シャワー浴びてない…。指でいいよ」
「嘗めたいの、お姉ちゃんのおまんこ」
「莉音…、やっ、あっ…あぁー、んむ、ちゅごっ、ちゅごっ」
 お姉ちゃんはまたすごい音を鳴らしてぼくを愛撫する。お姉ちゃんは妹より大人だから、もっと色素が濃くて、ひょっとすると毛も生え始めているかもしれないと想像していたのに、薄い肉色の粘膜はほとんどシワがなくて、それを包む大陰唇もつるんとして幼くて、溢れだす粘液がすこしだけ苦い。お姉ちゃんの扁桃腺がぼくの粘膜をにゅるにゅる刺激して、ぼくは鳥肌がたつくらいきもちよくて、お尻に力を入れたり抜いたりして、腰を微妙に上下させる。おまんこを嘗めながら手を伸ばして、お姉ちゃんのブラウスのボタンを外す。スカートのホックを外して、小さなジッパーをおろす。お姉ちゃんが口を離す。
「莉音、ここじゃヤバイよ。寝室にいこう」
 ぼくたちは起き上がって、中途半端に脱がしあった制服と下着を脱いでしまう。全裸になる。脱いだものをぐしゃぐしゃのまま抱えて、階段を上がり、ぼくたちはお姉ちゃんの寝室に入る。制服を床に投げる。ぼくはベッドの縁に腰掛ける。お姉ちゃんはぼくの前に立って、ぼくの頭をくしゃくしゃにする。お姉ちゃんの裸を最後にみたのはずっと前だけど、すこしだけ女の子らしいからだつきになった。でも、おっぱいはペタンコで、股間も子どもで、おちんちんが無いこと以外はぼくにソックリなまま、子どもの無垢なからだのまま。
「お姉ちゃんの身体、綺麗だね」
「成長してないでしょ…。あたし、おっぱいは欲しいけど、アソコの毛は生えて欲しくないなぁ」
 お姉ちゃんはぼくの膝を跨いで、ぼくをベッドに押し倒す。ぼくのおちんちんを潤んだ割れ目で挟んで、腰を前後に振ってちゅるちゅると摩擦する。お姉ちゃんのスジがめくれあがり、おちんちんの先っぽまで満遍なくマッサージされて、全身の筋肉がぼくの意志に反して勝手気ままに収縮を繰り返す。
「はーっきもちいい、莉音…、あっ」
 前後に滑るお姉ちゃんの割れ目に、ぼくの先っぽがめり込む。濡れた粘膜がぶりっと剥けるような感触があって、五センチくらいつるりと滑り込む。じわりとお姉ちゃんの体温をかんじて、ぼくは腰をぐいっと持ち上げて、お姉ちゃんのなかににゅるるるっと這入ってゆきます。
「だっめっ、あーっ、りお…んっ、やめ……、あっ」
 お姉ちゃんはぼくの胸に崩れて、必死で腰を浮かして逃げようとするけど、ぼくはお姉ちゃんの細い身体を抱きしめて逃がさない。三十センチ定規より長くて、亜梨子の手首より太い陰茎が、お姉ちゃんの胎内ににゅるっにゅるっとリズミカルに沈む。想像したよりずっとキツくて、おちんちんが痛いくらい力を入れないと這入らなくて、やがて底の丸い突起にぶつかるのだけど、更に深く沈み込んで、ぼくの長大なおちんちんはほとんどすっぽりお姉ちゃんに包まれてしまいます。
「莉音、おっきい、ちょっとまっ…」
 ぼくはお姉ちゃんをピストンする。ちゃぷ、ちゃぷ、ぬちゅ、ぬちゅ、卑猥な音をたてて、お姉ちゃんは声も出せず、息をとめて、ときどきハァハァ息継ぎして、また息をとめる。キスをする。舌を絡める。お姉ちゃんが苦しそうで可哀想になるけど、ぼくは感じたことがないくらいきがくるいそうなくらいきもちよくて、腰の回転がとまらない。ベッドが揺れているのか、また余震で綾川邸の部屋が揺れているのか、ゆらゆらと定まらない視界に寝室の天井のベージュと明るい窓の青とお姉ちゃんの柔らかい髪の毛が琥珀に輝いて、甘い香りをまき散らす。
 ちょっとした林に囲まれた綾川邸は駅前の喧噪も届かなくて、空虚なほどに静かで、それだけにぼくたちのたてる濡れた音がはっきりくっきり響いているのですから、ぼくの身体の感覚すべてが鋭敏に研ぎ澄まされてゆき、ぼくの長大を包み込んで掻き回されるお姉ちゃんの膣に無数のヒダをかんじて、丸い子宮の突起の硬い感触に衝突するたびに、先っぽから根元にかけてじんじんと甘酸っぱいような絞り出されるようなとくべつな快感が響き渡ります。その振動に、ヘッドボードにかけたお姉ちゃんの短パンが床に落ちる。
「はっ、あっあっあっあっ、き、きもちいいよっ、おねえ…ちゃっ」
 唇をすりあわせながら言う。きもちいい、なんてことばが陳腐なくらい、お姉ちゃんの肌も唇も太股も、頬に触れる髪の毛も、もがきあう粘膜も、その粘膜がたてる音も、そしてお姉ちゃんの寝室に蔓延するお姉ちゃんの匂いも、なにもかもが甘くて切なくてたまらない。ずっとこうしていたい。だけど、お姉ちゃんはもう壊れそう。泣きそう。可哀想。ぼくの上で四つん這いになって、激しく突かれるがままに細い身体が前後に揺れ、カールした髪の毛が官能的に踊ります。
 びゅっ、びゅううううっ、びゅくっ、びゅくっ、びゅくっ。
 聴き取れるくらいの振動を伴って、ぼくは生まれて初めて射精する。熱い膣内にもっと熱い精液が注がれて、やがてぶりぶりっと溢れてきます。力が抜ける。お尻が濡れる。お姉ちゃんもぼくも汗びっしょり。
「はぁ、はぁ、莉音、抜いていい?」
「いいよ…」
 お姉ちゃんは腰を浮かすけど、ぼくのおちんちんは長すぎて抜けない。そのままベッドの上を這って、引き抜く。ぼくの目の前で、無残に拡がった割れ目からおちんちんが滑り抜けて、泡だらけの精液の塊がドボリとぼくの胸に落ちる。白く濁った精液に、絵の具のような血が混ざって飴色に輝く。お姉ちゃんはそのまま横に転がってぐったり。ぼくは一度起き上がって、胸の精液がお腹の上を流れ落ちて、お姉ちゃんの隣に仰向けになる。お姉ちゃんはぼくの肩に頭をのせる。乳首を嘗める。
「りおん、おっきいよ」
「ごめんなさい……」
「莉音は、きもちよかった?」
「うん、お姉ちゃん、すごい柔らくて」
「こんなに運動しても大丈夫?」
「大丈夫だよ…。スポーツもできるよ」
「ウフフ…、莉音、まだびんびんだね」
 お姉ちゃんが濡れたおちんちんを握って、優しくマッサージ。お尻に力が入って、先っぽから精液がトピッと噴き出して、ぼくの顔を濡らします。またきもちよくなっちゃう。
「すごい、まだ出るよ。溜まってるの?」
「ぼく、初めて出したよ…」
「独りでしないの?」
「家族がいるから、できないもん」
「そうだよねー、溜まっちゃうよね」
 お姉ちゃんはぼくのおちんちんを握って、ちゅるちゅるしごく。先っぽから残った精液がトロトロ流れ落ちる。すごいね、こんなに出るんだね、と呟きながら、おちんちんを観察して、乳首を嘗めて、吸って、顔をあげてぼくとキスをして、舌を絡めます。
「莉音、これ、近親相姦だよ」
「そうだね…」
「お父さんとお母さんにバレたら、あたしたち、勘当だね」
「ぼく、そうなってもいい。お姉ちゃんとしたいよ」
 舌を絡め合う、唇をつるつる滑らせて、舌を吸い込む、出し入れする、お姉ちゃんを抱きしめる。汗が乾いて、すこし冷たい。眠くなる。きもちよくて、眠くなる。

 莉音、起きて。
 声を聴いて、眼をひらく。
 お姉ちゃんの寝室で、いつのまにか眠ってしまって、お姉ちゃんは裸のままぼくの脇の下に顔を埋めていて、ベッドの足下に妹が立っている。左腕にギプスをはめて、包帯をぐるぐる巻きにして、右目に眼帯をつけた傷だらけの妹。
「亜梨子、どうしたの、それ」
「あたしは被害者よ」
「なんの?」
「あたしをこんなふうにしたひとを、許せない」
「だれにやられたの?」
「ひとおもいに、殺された方が、よかったわ」
「亜梨子…」
 背中に暖かいてのひらがそっと触れる。
「だれと話してるの?」
 振り返る。お姉ちゃんがぼくを背中から抱く。ふたたび前を向くけど、妹はもういない。また白昼夢。お姉ちゃんが胸の傷に触れる。精液が乾いてカピカピになっている。
「シャワー浴びよう」
 ぼくとお姉ちゃんは大きなリネンを一枚とって、寝室を出る。時計をみると、午後二時すこし前。バスルームに入る。二人でバスタブに立って、シャワーを出す。お姉ちゃんがぼくの身体を流す。ぼくのおちんちんは、二時間も眠ったのにまだ落ち着かず、上を向いたまま。お姉ちゃんがシャワーを渡す。ぼくはお姉ちゃんの身体を流す。お姉ちゃんはすこし屈んで、ぼくのおちんちんを咥える。おちんちんが長いおかげで、お姉ちゃんはしゃがまずにフェラチオできる。目を閉じて、お姉ちゃんのぬくもりに包まれます。
 傷だらけの妹が初めて現れたのは、移植手術を受けた次の晩でした。
 ぼくは麻酔や抗生物質のせいで朦朧としていて、はっきりとは覚えていないのですが、無菌の治療室によこたわるぼくの寝台は大きな機械が据え付けられていて、その機械の隣に佇む妹の姿を見ました。お医者さんと看護士さん以外は入れない部屋だったのですが、傷だらけの姿に可哀想な他の患者さんだと思い込んでいて、そのまま忘れてしまいまいました。しかし、彼女はぼくが退院した後もしばしば幽霊のように現れ、ぼくを脅かすでもなくそのまま消える。携帯のカメラにはうつらない。スマホのカメラにもうつらない。そして、あの日、初めて声で公園まで誘い、意味不明なことばを発する。身体が恢復すれば消えるだろうと根拠もなく考えていたのですが、傷だらけの妹はますます図々しく白昼堂々現れるようになった。由々しき、その朧影、あるいは亜梨子の生き霊。亜梨子本人にきいても、嗤われるだけ。
 お姉ちゃんが立ち上がり、ぼくとキスをする、ぼくはシャワーをフックにかけて、お姉ちゃんを抱きしめる。お姉ちゃんを背後の壁に押しつける。おちんちんの根元を握って、先っぽでお姉ちゃんの割れ目をまさぐる。にゅるにゅるしてる。九歳の亜梨子も分泌する女の体液。女は何歳から女になるのでしょうか。
「莉音、まだ…する、ふうぅっ」
 おちんちんの先端が濡れたヒダをかき分けて、にゅるるるっとお姉ちゃんの胎内に滑り込む。二時間前に処女を奪ったときより抵抗なく沈み、根元数センチを残してぴったりおさまってしまいます。腰を突き出したお姉ちゃんのおへその上がぽこりと膨らむ。
「お姉ちゃん、痛い?」
「うん、へいき」
「動いていい?」
「いいよ、ゆっくりね」
 ぼくは後ろ手にシャワーをとめる。お姉ちゃんをゆっくり突き上げる。ちゃぽっ、ちゃぽっ、ぷちゅっ、ぶちゅっ、と卑猥な音がバスルームに反響する。お姉ちゃんの潤いに包まれたぼくの肉が出入りするたびに、肉色の陰唇が力なく踊る。お姉ちゃんは眼をとじて、眉間に皺をよせて、ピストンのリズムに合わせて浅い呼吸を繰り返す。
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