R18恋愛官能小説 青山倉庫

鳴沢文芸部

第11話「夏休み」

 机の上の携帯が振動する。
 ぼくは携帯に手を伸ばし、着信の相手をみて、留守電メッセージを再生させる。電源を切る。投げる。
「だれから?」
「お姉ちゃんから。たぶん、お米が欲しいって連絡」
 ぼくはぼくの部屋のベッドのうえで、天音とつながったまま、夏休みの初日を過ごしています。お互い全裸で、生で根元まで包まれて、なんどもなんどもキスをしながら、ゆっくりゆっくり上下に揺れる。ぼくらの股間には、溢れた精液がべっとり。避妊は、試したのですが、うまくいきません。ぼくには細すぎて短すぎるコンドームは、天音の胎内でべろんとめくれ、射精とどうじに外れてしまう。指で取り出そうとくちゅくちゅやっていると、天音は初めてぼくの前で絶頂して、ひどく恥ずかしがりました。
 母は父の見舞いで夜遅くまで帰らない。姉が家を出て、そんな日が増えたから、ぼくは天音とふたりきりになれる。ときどき、母親と交代して父の見舞いにいかなければならないかもしれない。そういうとき、ぼくは、天音を父に会わせたほうが良いのだろうか。
「なに、考えてるのですか?」と天音がきく。
「なにも…、きもちよくて、なにも考えらんない」
「聖は、嬉しくなさそう。投票で一番になったのに」
「嬉しいよ、でも、プレッシャーになるから、手放しで慶べない」
「いまは? いまは、嬉しい?」
「いまは、夢のよう。きもちよくて、あたたかくて、天音…」
 ぼくたちはキスをする。なんかいもキスをするから、ぼくと天音の唇はすこし腫れている。お尻に力を入れたり抜いたりして、天音の底を小刻みに突き上げる。先端に、子宮の入り口がコリコリとあたって、めちゃくちゃきもちよくて、コリコリするたびに、天音は悲鳴に近い喘ぎをどうにか堪えていて、その悩ましい表情がたまらないのです。
「はぁはぁ、すごいよ、聖のカタイのが、あたしン中ごりごり…」
「きもちいい?」
「めちゃくちゃ、きもちいい…。さっき指でされたときが、一だったら、いま七か八くらいです……、ヤバ…いっ、あっ、だめ、だめ、おかしくなっちゃう、あーっ、やあーっ」
 天音のお尻をつかんで、ぐるぐる回転させながら突き上げると、天音は我慢できずに近所にきこえそうな悲鳴をあげる。ぼくの背中に爪を立てる。二の腕がぶるぶる震えて、必死で唇を噛んで、ああっやっぱりだめ、と言ってのけぞり、膣口がぎゅっぎゅっぎゅっとみたび根元をしめつける。
「天音、またイった?」
 天音はのけぞったまま、不安になるくらいぶるぶると震え続けて、ああ…ぐっ、とときどき呻きを漏らす。天音の乳首を舌先で舐めると、天音はダメっと短く呟いて、また膣口がぐぐぐっとぼくを引き絞り、子宮頚がビクンビクンと脈打つのを先っぽに感じて、動いてもいないのに今度はぼくが溜まらなくなって、ぼくもダメ、と呟いて、びゅーっびゅーっびゅーっと大量に射精する。天音の薄い胸に耳をあてていると、ちゅーっ、ちゅーっと精液が胎内に噴き出すおとがきこえる。トクトクトクと小さな心拍がかけっこしていて、聴いていると興奮します。ぼくは天音のからだを抱くことで、いのちを抱きしめて、いのちそのものに包まれていると、瞬間、感じるのです。
 天音をそっと仰向けに寝かす。天音は汗びっしょりで、息を整えながら、ぼくの太股に触れる。
「ねぇ、聖。ごめんなさい、一回、抜いて…」
 ぼくはゆっくり天音から引き抜く。精液がぶくぶくと泡を吹いてシーツにこぼれ落ち、汗で濡れたシーツにじっとりと染みこんでしまう。すこし柔らかくなったぼくのアソコは、天音のあられもない姿を眺めているうちにムクムクと元通りの硬さを取り戻し、ぼくの理性を尻に敷いて、イレタイ、ツキタイ、シャセーシタイ、と原始のことばでぼくのこころをかき乱す。
「聖、すごすぎます、あたし二回も連続でイっちゃった…」
「ぼくもまたイっちゃった、きもちよくて」
「ウフフ…、すっごい出てたよね。びゅごーって、音がきこえそうでした」
「ねえ、天音。もっとしたいよ」
「いいよ、このまましましょう」
 ぼくは稚く、うん、と頷いて、天音に覆い被さる。にゅるるるっと挿入、ふたたび根元までスッポリ包まれて、ぼくが腰を振り下ろし、ぶちゃっぶちゃっぶちゃっと卑猥すぎるリズムを刻む。ぎこちなくて、曖昧で、焦って、必死だった最初のときと違って、あまくて、たのしくて、朝日の射し込む明るい寝室で、露骨な性の悦びに溺れて、お互いのからだを愛で、求め、貪り、しばしば奪い、ときどき与える。
「部室に、鳴沢文芸部が、十冊、届きました。あと湯飲み」
 天音が言う。ぼくはそのことを知らない。
「みてない、ぼくが持ってるのと、おなじもの?」
「カバーが、ついてたし、きれい…でしたよ」
「真鍋さん、ほんとに送ってくれたんだね」
「面白いの?」
「おもしろくはないよ」
「文章の書き方が、のってる?」
「のってないよ」
「アハハ、じゃあ、うつくしい世界は、聖の、じつりょく…、あーっ、イクっ」
 天音は腰を浮かして痙攣し、ぼくをめいっぱい締めつけて、膣がぐいっぐいっと呑み込むように蠕動するものだから、たまらず下腹部の緊張を解いて、びゅくびゅくと精を注ぎ、あるいは吸われるがままドバドバと流し込む。カラダに相性があるならば、ぼくは天音の歯車にぴたりとあてはまり、わずかな力でぐんぐん加速するのです。
「また、どうじだね…。すごい…、すごーい、いっぱい出るよ、聖…」
「天音がきもちよくて…、こんなに出るのは、初めて」
「あたしだって、こんなになんかいもイクの初めてです。聖のちんぽ、ヤバイよ」
「天音のおまんこもヤバイよ」
「聖のちんぽ、独り占めしていい? あたし専用にします」
「いいよ、ぼくのちんぽは天音専用、その代わり、天音のおまんこはぼく専用」
 そんな子供っぽいことばを交わし、天音のからだを抱き起こして、こんどはぼくが下になる。腰を浮かして、天音を突き上げる。こんなふうに、こんなリズムで、こんな角度で、いろいろ考えながら、いろいろな方法で天音を愛して、ちゃっぷちゃっぷと淫靡な律動を聴きながら、天音の媚声に囁かれる。聖のちんぽ、ふとくてカタくて、すごく熱いの、きもちいいの、夢みたいだよ、聖とこんなふうにするの、ずっと夢見てたんだよ、ねぇ、聖、あいしてる、あいしてるよ、あいしてるって、言って。
 ぼくは天音を抱きしめて、なんどもなんどもその胎内を律動し、なんどもなんどもあいしてると囁いて、なんどもなんども天音のなかで精を放つぼくには、文芸部の今後とか青年部の復活とかじぶんの進路とか、もろもろの複雑が予定されていることを、ひとつ精を放つごとにばっさりと切り離して、こどもみたいにひたすら夢中になるのだけど、お互いの淋しさだけはどうしても切り落とせないのです。
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