R18恋愛官能小説 青山倉庫

ぼくと妹とガラスの少女

第14章「お姉ちゃん」

 お父さんとお母さんは毎年、年が明けてから三日間くらい留守にする。お父さんとお母さんは元日に結婚したから、記念日だとおもう。きっとそうやって九月と十月に産まれたぼくと彩奈が作られた。もうきょうだいは増やして欲しくない。
 お姉ちゃんはお昼は塾の冬期講習に行っていて、夕方遅くにタクシーで帰ってくる。その間、ぼくと彩奈は全裸になって朝からリビングでセックスする。冬は自分の部屋よりリビングの方が暖かい。ソファの背もたれを倒して、ハーフケットを敷く。その上に座って、彩奈を抱く。腰に腕をまきつけて、上下に揺さぶる。彩奈の肩越しに、つけっぱなしのテレビが垂れ流す正月番組を眺める。
「ねぇ、朝、なんで泣いてたの?」と彩奈が聞く。
「泣いてないよ」
 ぼくはテレビのリモコンを手にとって、チャンネルを回す。どこも似たような番組ばかり。
「まぶた腫れてるよ」
「彩奈はいつもきもちいいね…」
「終業式の日も泣いてたじゃん」
「彩奈はあったかいね」
「最近、泣いてばっかりだよ。どうしちゃったの?」
 ぼくは彩奈をソファに仰向けにする。突く。いつものように、いつもの速度と、いつもの強さで、滅多突き。彩奈は頭を起こして、唇を差し出す。彩奈の頭は上下にゆさゆさ力なく揺れる。ぼくは止まって、唇を重ね、また走り出す。ときどき前歯がぶつかる。彩奈がぼくの舌を噛む。吸い込む。唇を擦り合わせる。
「お兄ちゃんのこと、すき?」
「すき」
「あいしてる?」
「あいしてる」
「ぼくと一緒にはなれないよ、それでもいい?」
「一緒にはなれないけど、離れられないよ。あたしのお兄ちゃんはひとりだけ」
「そうだね」
 ぼくはおちんちんを一度抜いて、突き刺す。こうすると空気が入って、ひどくいやらしい音がする。彩奈の粘膜にぼくの粘膜が包まれて、きもちよくて離れられないけれど、決してひとつにはなれない。
「お兄ちゃんはあたしを救ってくれる?」
「なにから?」
「ひとりぼっちにしない?」
「しない、絶対」
 ぼくは彩奈を抱きしめる。頬に舌を這わせ、唇を舐める。左右の瞼にキスをする。庭から雀が飛び立つ。建て替え中の公民館も、今日は工事をしていない。起きる前に救急車のサイレンが聞こえた。ぼくはテレビのリモコンを取って電源を消す。ファンヒータが暖かい風を送る音と、ぼくが彩奈の中を滑る肉の音と、彩奈が漏らす小さな喘ぎ声。ぼくは動きを止める。
「どうしたの?」と彩奈が聞く。
「イキそう…」
「いっていいよ」
「だめ、まだイかない。いっぱいするの」
「お兄ちゃん、つよいから、いいじゃない」
「そうでもないよ」
「昨日、二十回くらいしたよ」
「うそ、そんなにしてない」
「したよ」
「してないよ」
「あたし数えてたもん。殺されるかとおもっちゃった」
「ごめん…」
「ころされても、いいよ」
「ころさないよ」
「首、絞めて」
 ぼくは彩奈の首に手をまわす。親指に力を入れて、優しくピストンする。ゆっくり、柔らかく、少しづつ速く、もっと速く、もっと激しく。ぼくは彩奈の首に体重をかける。彩奈はぼくの腕を握り締めて首を横に振る。涙がこぼれる。ぼくは手を離す。咳き込む。
「お兄ちゃん、それほんとにしんじゃう」
「ごめん、力加減がわからかった」
「ほんとにころす気?」
「ごめんね」
「きっと、いつか、あたしお兄ちゃんにころされちゃうね」
「ころさないよ」
「もし、あたしがしんじゃったら、どうする?」
「ぼくもしぬ」
「お兄ちゃん、ひとりでしねるの?」
 彩奈は笑って、ぼくの首に腕を巻きつける。ぼくとキスする。ぼくは彩奈を起こして、再び座って上下する。子宮頚がこりこりと踊り、壁の時計が正午の鐘を鳴らし、サイドテーブルの上に飾られた遊園地の写真に写ったぼくと彩奈とお姉ちゃんはゴリラの被り物を手に持って笑っていて、彩奈は目を閉じてあーっあーっと近所に聞こえそうな声を張りあげるから、ぼくは全然足音に気づかなかった。
「何してるの?」
 彩奈の膣が締まる。ぼくは動くのをやめずに振り返る。緑色のベロワのジャケットを着たお姉ちゃんが、ミネラルウォーターのペットボトルを持ってたっている。
「何してるの」
「お姉ちゃん」
「あんたたち兄妹で何してるの」
 ぼくは黙って彩奈の頭を抱く。彩奈の腕が震える。膣がもっと締まる。
「お母さんに言いつけるからね」
「待って、お姉ちゃん」
 ぼくは呼びとめたけど、お姉ちゃんは二階に駆けあがっていく。部屋のドアを音を立てて閉める。彩奈は、バレちゃった、と言って微笑む。彩奈は再び上下に動く。ぼくは彩奈の脇に手を入れて、動くのをやめさせる。
「マズイよ、なんとかしなきゃ」
「どう、するの?」
「口止めする」
「どうやって? もう遅いよ」
「お部屋に戻ろう」
「やだ、イクまでするの」
「お部屋でしよう」
「お兄ちゃんの部屋、寒いよ。ここでいい。どうせバレたんだし」
 階段を駆け下りる足音がして、お姉ちゃんが玄関に走る。廊下で何かが落ちる音がする。玄関が閉まる。ぼくは彩奈を抱いて、再び動きだす。
「お兄ちゃん、今日は素直だね」
「ダメって言ったら、また怒るでしょ」
 ぼくは仰向けになって、下から彩奈を突き上げる。彩奈は肘をついて、ぼくの髪の毛に指先を絡めて、ぼくの唇に舌を挿しこむ。抱きしめて密着すると、前は平らだった胸に膨らみを感じる。前は簡単に浮かび上がったお尻が重い。もう数え切れないくらい妹の中で絶頂しているのに、ぼくはまだ妹を求めて何遍も何遍も潤んだ粘膜の中でもがきつづける。

 門限の午後六時を過ぎてもお姉ちゃんは帰ってこなくて、ぼくと彩奈は先にレトルトのカレーを食べて、お母さんに電話する。お母さんは、冷蔵庫にお雑煮の残りが入ってるよと教えてくれる。ぼくはもうカレー食べちゃったと言う。
 彩奈はぼくの部屋にタブレットを持ち込んで、ぼくはリビングでテレビを見ながらお姉ちゃんを待つ。午後八時を回って、やっとお姉ちゃんが帰ってくる。リビングを通らず直接二階に上がってしまう。ぼくはお雑煮を温めなおして、ご飯をよそってお盆に載せる。お姉ちゃんの部屋に持っていく。ぼくはドアをノックする。
「お姉ちゃん、ご飯」
 返事がない。音楽が聞こえる。
「お姉ちゃん」
「いらない。食べてきた」
 ぼくはお盆を廊下の隅に置く。もう一度ノックする。
「入っていい?」
「だめ」
「お母さんに、言うの?」
 音楽が消える。部屋を歩くおと。ベッドが軋むおと。
「ぼく、お姉ちゃんのこと好きだよ」
 お姉ちゃんのくぐもった声が聞こえる。多分、うるさいんだよ、と言った。
「ぼく、お姉ちゃんに嫌われたくないよ。どうすればいいの?」
「うーるーさーい」
「お姉ちゃん、ごめんなさい」
「っせーよ」
「ぼく、彩奈のことが」
 ドアが開く。お姉ちゃんは、うっせーつってんだろと言って、ぼくを突き飛ばす。ぼくは後ろに置いたお盆を避けて、足を踏み外して階段を転げ落ちる。階段の角と靴箱で頭を打つ。右脚が捻れて、痺れて動かない。ぼくは上半身を起こして、右脚を元に戻そうとして、情けない声を出してしまう。お姉ちゃんはぼくを見ている。お姉ちゃんは部屋に戻って、ドアを閉める。ぼくは涙がぽろぽろこぼれて、声を出さずに泣く。うずくまる。動かなくても痛いのに、少し動くと激痛で声が出る。二階の廊下の角から、彩奈が頭を出す。駆け下りる。
「おねーちゃん」と彩奈が叫ぶ。
 ぼくは振動を与えないように、ゆっくり横になる。
「おねーちゃん、きゅーきゅーしゃ呼んで!」
 お姉ちゃんが部屋から出てくる。階段をおりてくる。彩奈は、大丈夫?大丈夫?動かないで、とぼくの肩を撫でる。お姉ちゃんが電話する。最初は病院に、その後でお母さんに。お姉ちゃんの声は震えて、泣いている。
<< 前のページ 戻る