R18恋愛官能小説 青山倉庫

びろうどカンヴァス

第3話「先生の視力」


「はぁはぁ、あっ、あっ、あっ」
 咲月が声をあげる。
 仰向けのぼくの頭をほとみが跨ぐ。ぼくの顔に股間をおしつける。濡れた割れ目に舌を挿しいれる。くるくるとかきまわす。股間を跨いだ咲月を突き上げる。ぼくを跨いだ二人の少女は、ぼくのうえで抱き合って、ときどきおんなどうしで唇を重ねる。傍らに汗だくの果凛が寝そべる。ぼくが動くたびに、ぶちゃり、ぶちゃり、くちゅり、くちゅりと、濡れた音が座敷に響く。その光景を、イーゼルに向かう朱理が写生する。玲庵先生は、黙って朱理の姿を見守る。
「直央、ああ、なお、なお、わたし、あーっ」
 ほとみの声が広い座敷にこだまする。ぼくはほとみの肉芽を吸い出して、舌と唇と前歯をつかって巧みに刺激する。愛撫に集中すると、下腹部がおろそかになる。動きが鈍ると、咲月は自分で上下に動く。ぼくの巨根を締めつける。
「いけません、朱理。自分がなにを描いているのか、わかっていますか」
 先生が言う。朱理は筆を止める。
「私、先生のようにうまくできません」
「そんなことはない、朱理、お前はいま余所行きの絵を描こうとしている。その絵は展示会に出すものではないのです。そんな絵を欲しがるものはいない。林檎や葡萄を描いているのではないのですよ」
「でも…」
「こどもたちのはだかを描きながら、その絵の娘たちはまるで服を着ているようだ」
「はい…」
「朱理」
「はい」
「服を脱ぎなさい」
「え…」
「脱ぎなさい」
 朱理は絵を描くときにいつも着ているブラウスを脱ぐ。スカアトを脱ぐ。下着だけになる。
「朱理、はだかになるのです」
 そう言って、先生は畳の上に敷いた帆布をイーゼルごとぼくたちに近づける。朱理は下着を脱ぐ。全裸になる。朱理は胸と股間をてのひらで隠して、真っ赤になって俯く。先生が手招きする。
「さあ、もっと近づいて描きなさい」
 朱理はふたたびイーゼルの前に座る。しばらく小さくなっていたけど、やがて筆をとる。先生が言う。
「わたしはしばらく姿をみせません。お前が描いた完成品をみせて下さい。週に一枚、すなわち同時に二枚か三枚を描きなさい。乾くのが待てなければ、パステルをテレビンで溶かして使うのです。周囲にあるさまざまなものが画材になります。ユトリロの白が漆喰や卵の殻でできていることは教えたね? 色々試すことです。お前の手伝いをするよう、琴音に言いつけておきます。そしてお前がこの部屋で絵を描いているあいだ、誰もこの周辺に近づけないと約束します。不自由があれば、私に言いなさい」
「はい、先生」
 玲庵先生は座敷を出る。襖をぴしりと閉める。
「あっあっあっ、いっ、あっ、あーっ」
 咲月が悲鳴をあげる。ぼくの肉竿をぎゅうっと絞りあげる。ぼくは腰の動きを止めて、ほとみの膣口を愛撫することに集中する。ほとみの桜色にいろづく蕾が、ぼくの刺激に過敏に反応して、ぴくぴくと蠢く。
「咲月、咲月、代わって」
 ほとみが囁く。咲月はぼくの傍らに転がる。呼吸を荒げたまま、うつろな眼差しでぼくを見つめる。ほとみはそのままからだをずらして、ぼくに背を向けたまま、ゆっくりと腰を沈める。同い年の少年たちとは比べものにならないほど大きな男性器が、ほとみの幼い膣腔につるりと沈む。ほとみは振り返って言う。
「直央、向きを、こちらに向きを変えて下さい」
 ぼくはほとみに言われたとおり、からだの向きを変える。両脚を朱理に向ける。ほとみはそのままぼくのうえで仰向けになり、股を開く。そしてぼくが突き上げる。ぶちゃぶちゃと粘膜どうしが淫靡な音を立てる。
 朱理はぼくたちとカンヴァスを交互にみながら、筆を滑らせる。朱理の瞬きがすくなくなる。朱理のからだは白くて、ふくよかな大人の丸みを帯びていたけれど、はだかになった朱理は幼く見える。陰毛も生えていないし、乳房もそれほどおおきくない。ぼくと目が合うと、赤くなって目を伏せる。
「朱理さん、恥ずかしいのですか?」とぼくは聞く。
「はい…」
「ぼくたちも、はだかですよ。恥ずかしがらないで、ください」
「あなたたちのように、美しくはないから…」
「朱理さんは、綺麗ですよ」
「そんなに、みないで」
「玲庵先生にみられるのは、平気なのですか?」
 朱理は筆を止める。筆を取り替える。パレットに絵の具を出す。
「玲庵先生は、お目が、もうほとんどみえないのですよ」
「えっ、でも、絵を…」
「最近、描かれている絵は、みんな私が直しを入れているのです」
「もう、描けなくなるのですか?」
「ええ、もう、多分…」
「湯島さんは、ご存じなのですか?」
「いいえ…」
「朱理さんが描けるのであれば、心配はいらないのですね」
「そんなことありませんわ」
 朱理は立ち上がる。少し躊躇って、明かり取りの障子窓をあける。暖かい春の斜陽がぼくらの肢体に降り注ぐ。朱理は折りたたみ椅子にかけられた自分の洋服を手に取る。首を傾げる。もとに戻す。朱理の不思議な所作を眺めながら、ぼくはほとみを突き上げる。ほとみの声は泣き声のようになり、やがて激しく痙攣する。ぼくは背中からほとみを抱いて、薄い乳房をなでまわす。朱理が再び筆をとる。
「玲庵先生は、ご自分が全盲になられるまえに、すべてをわたくしに教えたいとおもっているのです」
「朱理さんは…、じゅうぶん、絵師では、ないですか」
「いいえ、わたくしは、人まねはできても、自ら描きたいと望んだことがないのです。何を描けばよいのか、わからないのです」
「あかりさ…、あっ、ぐふぅっ」
 ぼくは腰を突き上げたまま、ほとみの胎内に激しく射精する。ぼくらの股間から精液が溢れ、畳の上に派手にまき散らす。ぱらぱらぱら、体液が畳を叩くおと。
「直央さんは、お小水は少ないのに、精はふんだんですこと」
 朱理は手のひらを唇にあてて、くすりと微笑む。
 アトリエ代わりの座敷は十畳ほどの広さがあったけれど、ぼくたちがモデルをやるときは、飾りのない床の間を背にして、古びたソファの上で交わう。だから、床の間の周囲の畳や、天井や、壁一面に、ぼくと娘たちの体液がべっとりとこびりつく。初音が毎日掃除しているのに、黒ずんだ染みになって、もう落ちない。床の間の周囲は、ぼくと娘たちの性欲の匂いが蔓延する。
「次は、私の番ですわ」
 果凛がぼくを覗き込む。静かにほとみと交替する。果凛は朱理を気遣って、ほとみと同じ体位でぼくとつながる。咲月とほとみはぼくの乳首を舐める。舐めながら、ぼくの反応を楽しむ。朱理の筆がカンヴァスを滑る。朱理は玲庵先生と違って、ぼくらの行為を遮らない。
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